島原手延べそうめん

 

【小麦粉をこね細く引き伸ばしたもの】
島原半島内の有家町、西有家町は全国的に有名なそうめんの生産地で、JAにも生産者で作る素麺部会があるほどです。両町のある島原半島東部は、手延そうめんの生産量が兵庫県に次いで第2位です。同地区のそうめん作りの歴史は、今から約360年前にさかのぼります。島原の乱(1637年)で、同地区周辺の人々は全員討ち死にしたため、幕府の命で荒廃した島原南部の農村を復興させる強制移民策による住民総入れ替えが行われました。特に幕府直轄地で讃岐の小豆島からは二・三男の移住を要請し住民召致の政策がとられまた。その小豆島から移住した人々が、自家消費として製造していたものが、現在の島原そうめんのルーツとなりました、藩政時代には酒造・精殻粉・製蝋と並び同地区を代表する屈指の商品となり、島原の温暖な気候、豊富な湧水、良質な小麦に恵まれ島原手延そうめんは360年余の伝統を今日に受け継いでいます。




        
「ふくらだし」という作業。緬を伸ばし乾燥させます   西有家そうめんのブランド「雲仙颪」