こぶれ2018年7月号
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 雲仙市国見町の雲仙市立神代小学校(芝田明彦校長、児童数164人)は6月1日、同市国見町神代地区を流れる釜蓋川で国の天然記念物に指定されている「オキチモズク」の見学会を行いました。日本固有の淡水産紅藻であるオキチモズクの見学を通じ、環境の美しさを知るとともに故郷を愛する心情を育てることと、保存活動について学ぶことが目的です。 同小の5、6年生の児童61人、小筏正治代表ら神代地区資源保全活動組織、同組織のメンバーである長崎大学環境科学部、雲仙市、神代地区土地改良区、当JAなどが参加しました。長崎大学の飯間雅文准教授から、オキチモズクの成長過程や、再生活動を行っていることなどについて説明を受けたあと、実際に水中に生息しているオキチモズクを観察しました。 活動組織のメンバーにお話しを聞くと、「オキチモズクは、10月はじめごろから成長をはじめ5~6月に最も大きくなる。その後は胞子を残し自然に消滅することを繰り返す。毎年同じ場所で生育が確認されるとは限らず、土黒川、神代川、払い川では長崎大学と協力して移植実験なども行っている」ということです。児童らは滅多に見ることのないオキチモズクを観察し驚いた様子で、「最高で何㌢まで大きくなりますか」「食べられますか」などと質問をしていました。国見支店の島田勘一支店長は、「希少生物の保護のため地元住民の意識を高めるとともに、JAとしてもますます環境保全対策を講じていかなければならない」と話しました。 以前は食用として採取されていた時期もあるというオキチモズクですが、国の天然記念物に指定されているため現在は採取することはできません。また、環境の変化にとても敏感で、水質の悪化や水量の減少、樹木の伐採などにより日陰がなくなる、などの要因が重なり多くの生育地で生育量の減少や絶滅が報告されています。 オキチモズクのシーズンは終わりましたが、10月初めごろから再び成長を始めるということです。元気な姿を見せて欲しいですね。▲「オキチモズク」神代地区資源保全活動組織のメンバーが挨拶▲長崎大学の飯間雅文准教授の説明生息している場所を観察発生地の近くには看板が立てられています雲仙市国見町の小川に天然記念物の紅い藻神代地区資源保全活動組織のメンバーらと神代小学校が見学会を開催「オキチモズク」って知っていますか?7ソラマメの収穫が終わります。今年の冬の厳しい寒さに耐える植物の生命力を感じます。その恵みに感謝です。(南島原市のまろさん)まろさんのコメント、農業のイメージポスターに使えそうですね。ソラマメは、おばさんちの家庭菜園でも作ったことがありますよ。

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