こぶれ2019年12月号
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みどりの風著・三軒茶屋ニコ 会心の笑えみが久しぶりに出ました。 九州高校野球に出場した大崎高校が優勝候補の大分商に延長戦で惜敗、春の甲子園出場にあと一歩でしたが、夏の甲子園に再挑戦で楽しみです。 昨秋、こぶれ11月号で「西海市から甲子園だ」で掲載、ご記憶の方もあるやも……。こんなことはあまりないので嬉しいですね。 佐世保実業高を辞めていた清水央彦さん㊼を、その指導力、実績を惜しむファンがほん走。約4年ぶりに昨秋、ユニフォームを着ることに。そのきっかけは西海市職員になったこと。 崎戸町は五島灘に面した佐世保から船便1時間半。同町蛎かき浦島は、かつて県北一帯に広がる炭鉱で栄えていた島。 最盛時は従業員7千人(昭和19年)、過去の繁栄を持ちながらも現在、同市の人口は、3万人をはるかに下回っている。架橋で本土と陸続きになりました。 「この地を往事の崎戸町に……」と元市長の田中隆一さんらが考え、希望を託したのが子供たち。 大崎高校に「野球部を強くし甲子園へ」と数年前、清水さんに白羽の矢、野球部コーチを打診していました。 無名校、佐々町にある清峰を甲子園に、全国優勝まで果たす。佐実は甲子園の常連校など野球にかける情熱とパワーは誰にも負けない。 大崎に復帰しても、その野球部は1、2年生5人。部員不足でデビュー戦の九州高校野球県予選では平戸高との連合チーム。 9人のメンバーづくりが清水さんの第一歩でした。 それから1年、県大会では前哨戦の佐世保地区新人大会から一気に頂点へ。 清水監督の下、田中、坂本両右腕の投手陣が着実に成長、決勝で創成館を破り、県大会を制しました。 で、佐賀市の甲子園をかけた九州大会で大分商に投げ、打ち勝ったものの(前半の拙攻が響き)延長10回3-4で惜敗。「物おじせずにやることを積み重ねていけばできる。でも優勝をめざしていたので惜しい」と清水監督。 ここで優勝、甲子園ならドラマ並み? 大変だったかも。この負けがきっと貴重な体験になると思っています。 蛎浦の浅間神社には、長崎市の自宅から桜3本を寄贈し、春になれば花見を兼ねてお参りしています。 ふと気づいたのですが、春の甲子園大会には特別ワクがありました。 わずか生徒数114人、県立高で過疎地の振興担い手で選ばれるのでは……。 これは春でなく、正月には甲子園祈願の初もうでといかなくちゃ。胸がワクワクしてきました。 そうそう、地元もわいていました。熱烈な応援が、選手たちの励みになり、力になります。なんとも心強い。 こんな書きたい、言いたい放ほう題だいも「みどりの風」のおかげです。 筆者みょう利につきます。感謝でいっぱいです。 ありがたいことで。 甲子園に再挑戦2

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