こぶれ2020年2月号
5/20

雲仙ブロッコリー部会の皆さん▲基盤整備を機に急成長 雲仙市吾妻町は、もともとジャガイモなどが広く栽培されていましたが、価格の低迷や農家の高齢化などを理由に作付けが低迷する傾向にありました。そのような中、昭和50年頃からブロッコリーなどの軽量作物の導入が始まりました。 平成9年から農地基盤整備事業(2地区で約154㌶)が開始されると、部会はセル苗育苗、半自動移植機の導入による機械化体系を確立しました。その後、愛野町内でも栽培が始まり、平成30年度実績では作付面積166・8㌶、部会員数は52人となり、さらに令和元年度は3人増え55人になりました。整備前は約1・2㌶だった部会員1戸あたりの作付面積も、現在は全国トップレベルの約3・3㌶まで拡大しています。全量共同選別・出荷体制の整備 部会は規模拡大を進めるとともに、高品質なブロッコリーを長期的に安定出荷するための取り組みにも力を入れました。品種選定、栽培技術の向上により、作型分散と周年出荷体系を確立し、10月から翌年6月までの長期安定出荷を実現しました。部会員は収穫中、また総合集荷場までの運搬の際には、たとえ短時間であっても断熱シートを使ってブロッコリーを 覆い、品温の上昇を抑えるなど、品質保持のための努力も惜しみません。 さらに総合集荷場では、真空予冷の実施、氷詰め発泡容器での出荷を行うなど、収穫から出荷まで徹底した品質管理を行っています。遠距離輸送が可能になり、関東より東への出荷も可能になりました。若手後継者会の活躍 部会員のうち30人が、ほぼブロッコリーの専作経営ということもあり、講習会など部会活動への参加は非常に積極的です。このほか、後継者を中心に組織する若手後継者会と呼ばれる部会の下部組織があり、平均年齢34・5歳という若者24人が病害虫対策や品種・作型検討のため栽培試験などを自主的に行っています。彼らの活躍は、部会員を奮起させるばかりか若手農業者の定着や育成、部会の規模拡大、安定生産といった部会の発展にも大きく貢献しています。 表彰は昨年11月14日に、明治 神宮会館で開催された農林水産祭式典にて行われました。同部会の本多幸成部会長らが、江藤拓農林水産大臣から天皇杯を授与されました。ブロッコリーの氷詰め発泡容器での出荷▲「私たちも頑張りました~」と奥様方▲5親戚から魚を沢山もらい農協の味噌麹で味噌をつき、野菜は作ったりいただいたり。毎日アオダイショウ食べて元気です。(雲仙市のやまぐりさん)「え~やまぐりさん、蛇ば食ぶっと?」と思われんごと説明します。アオは青魚、ダイは大豆製品、ショウは食物繊維の事ですよね~。

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る