「金」「ぎん」「銅」11月子牛市場へ
2014-11-19

雲仙市愛野町東の農業、山口恵介さん(53)宅で2月に生まれた三つ子の子牛が、いよいよ子牛市場へ出場することになりました。病気ひとつせず順調に育ち、山口さんは、「できれば3頭とも同じ購買者に買い取って欲しい」と親心を見せます。

 ソチオリンピック開催期間中の2月16日に生まれ、オリンピックイヤーにちなみ、「金」「ぎん」「銅」と名前を付けました。「金」と「銅」は去勢牛で、「ぎん」はメスです。双子だと承知していた山口さんでしたが、「3頭目が産まれると分かった時は本当にビックリした」と振り返ります。獣医とともに約2時間、出産を手助けしました。思いもかけず3頭も生まれ、しかも1年で最も気温の低い時期でした。急きょ子牛用の部屋を用意し、暖房を切らさないよう注意しました。「銅」は出産直後、風邪が原因で危篤状態になりましたが、獣医の指導を受けながら看病した結果、回復しました。

 物心ついた時から牛の世話をしてきた山口さんによると、現在、「金」は265~270キロ、「ぎん」は250キロ、「銅」は230~240キロ程度まで生長しているそうです。山口さんは、「月齢を9ヶ月としたとき、一般的には体重270キロ前後が標準。「ぎん」は10~20キロ軽く、「銅」はもっと小さいが、「金」は全く見劣りがしない」と話します。

 子牛市場は、JA全農長崎県本部が奇数月の18、19日の2日間、雲仙市吾妻町の県南家畜市場で開いています。次回開催月の1月出場も考えたという山口さんだが「3頭は、餌を食べる時も運動場で走り回る時も、いつも一緒に行動しているので、出荷するときも一緒にと思った。購買者のもとで、よい肉牛に育ってくれることを願っている」と話しました。